支える男チャシマン
帰宅後、寝室の隅でチャチャッとやっつけ仕事をする。
終わると足元にいたはずのチャシマンチビ助がいない。あれ?どこにいっちゃった?
「母ちゃん、終わった?」
椅子のしたで巻いていたトグロを解いてキリッとした顔つきになる。
「次はボクらのごはんだよね?」
足元では"まだら子"ともちゃんが、ルンタ♪ルンタ♪と喜びのその場かけ足リズムつきを披露している。
というわけで、"懐石カリカリ"を少しご飯皿へ。
その隙に寝室に戻ってフルートの練習を始める。
気づくと足元が狭い。時々軽く刺されるような痛みも。なんだこれ?と思って見下ろすとチャシマンが譜面台と私の間に入り、私の足に後ろ足をかけ、ミニ机を押している。
何やってるの?
「見ての通り、練習する母ちゃんを支えてるのよ」
いやいや、母ちゃんの足で踏ん張って机を支えてるようにしか見えませんけど?
「難しいことは考えないで、練習に集中しちゃって。ここはボクに任せて」
うーん、何かが違うと思うんだけど......。
後ろではともちゃんもルンタ♪ルンタ♪を続けているし。なぜ?
不可解な火曜日夜のことだったのだった。
(at 5:20am on July 12th, 2017)