幾つになっても学び!
「母ちゃん...」
「ドア、開けてくんない?」
いやいや、そこまで開けたんだから、最後まで頑張って自分で開けようよ。
「......」
「仕方ない、もういっちょやるか」
「っこらしょ」
でっかい顔で引き戸をこじ開けるチャシマンちび助。
「あれ、開けられるんだけどさ、疲れるんだよねー」「どうせ開けちゃうんだから、声かけた時に開けてくれれば無駄なエネルギーも使わなくていいし、エコなのにさ」
2月に引っ越して来た時、チャシマンはこの玄関ホールとリビングの間の引き戸が開けられなかった。
前のマンションにも台所とリビングの間に引き戸はあったんだけど、引き戸部分が出っぱっていて、頭突きする要領で開けることができた。重石を置いても、闘牛よろしく踏ん張ることを覚えてマスターしてしまった。
今の引き戸は頭突くところがないので苦戦していたけど、何度も何度も、前足でチョチョチョとひっかけて、隙間を作り、そこに顔をねじ込んでこじ開けるという技を何カ月もかかって習得した。
彼は実に"努力のヒト"チャシマンなのだった。
みんなが寝静まった後(家族が出かけた後もやっていると思う)に、何度も何度も繰り返し繰り返しトライして、今のマンションでもたいていのところは開けられるようになっている。
私たち下僕には困っちゃうことも多いんだけどね。
幾つになっても努力と学びは大切なんだね、ちび助。
天命を知る五十路なはずの私も、まだまだ学ぶことは多いのです。
ちゃんちゃん、のちゃん。
(September 8th 02:17am)